『冬の本』(夏葉社)を読んで冬に合う本を探そう【おすすめ】

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着々と積み本を増やしている私、えむ(@mnb_yx)です。

2月のある日、この寒さにピッタリな『冬の本』を読みました。

どんな『冬の本』だよ!具体的に書け!というツッコミもあるかと思いますが、本のタイトルが『冬の本』なのです。

冬に読む『冬の本』って、趣きのあるタイトルですよね。

今回は私が読んだ『冬の本』を紹介したいと思います。

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『冬の本』ってどんな本?

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『冬の本』は2012年に夏葉社から出版された、冬の本を辿るエッセイ集です。

84人もの著者が自分の「冬の本」についてのエッセイを綴っています。

一般にも馴染みが深い著者は、いがらしみきお、角田光代、北村薫、久住昌之、曽我部恵一、能町みね子、穂村弘、前野健太、又吉直樹、町田康、山崎ナオコーラあたりでしょうか。

他にも、作家、写真家、本屋店主なども筆を執っています。

『冬の本』との出会い

2月の寒い日に西荻窪のモンガ堂さんにお邪魔しました。

その時、私におすすめの1冊を教えてくださいと無茶を言って、紹介して頂いたのが『冬の本』です。

この季節に合うし、多くの著者が本の事を語っている、本好きにおすすめの1冊とおっしゃっていたので、早速購入しました。

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私が気になった『冬の本』

『冬の本』では著者が「冬の本」を紹介してくれます。

そのなかでも、私が気になった「冬の本」をピックアップしたいと思います。

スティーヴン・ミルハウザー『雪人間』

スティーヴン・ミルハウザー『雪人間』は石川美南さんの『雪人間(できそこないVer.)』のページで紹介されています。

精緻に紡がれるミルハウザーの言葉は、まさに雪人間のような妖しさでひたひたと迫ってくる。

『冬の本』p.29 「雪人間(できそこないVer.)」石川美南 より引用

石川さんは、雪かきの最中にスティーヴン・ミルハウザー『雪人間』を思い出したそうですが、私の心は、この1文の虜になりました。

ミルハウザーの文章は整っていながらも、妖しいのか。

その妖しさを体験せずにはいられない私は、早速ミルハウザーの著作を探し始めるのでした。

桜木紫乃『氷平線』

桜木紫乃『氷平線』は、井上理津子さんの『極寒の地での不条理な関係に引き込まれる』のページで紹介されています。

北海道で訳ありな生活をする女と、エリートになり北海道に戻ってきた男の物語である『氷平線』

井上さんは、厳寒ならではの作品としており、キレイなロマンスとはいかない、寒く黒々しい作品のようで、気になってしまいました。

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ローベルト・ヴァルザー『雪が降る』

ローベルト・ヴァルザー『雪が降る』は、越川道夫さんの『真っ白な。』のページで紹介されています。

本を読んでいて、それは必ずしも本でなくても音楽でも絵画でもいいのだが、身体も精神も「しん」とした状態になってしまうことがある。

『冬の本』p.74 「真っ白な。」越川道夫 より引用

この「しん」とした状態。

深夜、何も音がしない空間で本を読んでいると、その世界にのめり込んでいて、ふと離れると「しん」としている。

そんなことが、私にもよくあります。

私はこの状態が好きで、別の世界(ここで言うなら本の世界)とつながれたような気持ちになります。

越川さんが「しん」とした状態になりたい時に読む作品が、ローベルト・ヴァルザー『雪が降る』だそうで、他の人が「しん」となる作品を私も読みたくなりました。

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ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』

ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』は、平田俊子さんの『危険な白』のページで紹介されています。

平田さんは家族の嫌な思い出から『恐るべき子供たち』を紹介しているのですが、生と死に憧れる中学生にとって、家族団らんの思い出は不要だと思っていたそうです。

私の中学時代も同じく、厨二病全開で生きていたので、平田さんの気持ちがよく分かります。(私は今も厨二病かも……)

そんな厨二病に読むべき『恐るべき子供たち』は、私も読むべきなのではないかと思ってしまいました。

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佐々木丸美『崖の館』

佐々木丸美『崖の館』は、穂村弘さんの『少女の頭の中に閉じ込められる』のページで紹介されています。

犯人の意外性と共に動機の異様さに惹かれた。現実的には有り得ない、けれど永遠の思春期を生きる少女の頭の中ではこれ以上なくリアルな真相だ。

『冬の本』p.141「少女の頭の中に閉じ込められる」穂村弘より引用

ミステリー好きの端くれである私を刺激するには充分なほどです。

ここまで言われたら読まずにはいられない!

穂村さんはミステリーを読むイメージがなかったので、この作品紹介は意外でしたね。

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私が気になった『冬の本』・番外編

ブラジル最大の日本語図書館

本の紹介ではないのですが、気になった事を少々。

淺野卓夫さんの『霧のなかの図書館で』のページでブラジルの日本語図書館について記載がありました。

過去の移民の歴史から図書館ぐらいはあると思っていたのですが、それが蔵書7万冊を超えるほどの図書館だとは思っていませんでした。

ちょっと調べてみるとブラジル・サンパウロには2つの日本語図書館があるようで、サンパウロ日本文化センター図書館と日本語図書館(ピニャール青年図書館)があるようです。

【参考】漫画も5万冊以上 ブラジル最大の日本語図書館ーサンパウロ新聞

遠いブラジルの地にも日本の本がしっかりと根を生やしている。

そういった意外な情報にも触れられる『冬の本』でした。

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『冬の本』=悪魔の書

『冬の本』は一気読みには向かない本です。

1ページめくるたびに新たな本が紹介され、その本の作者や作品を調べてしまうから。

場合によっては紹介者自体を存じ上げないときもあって、そんなときは本の後ろの著者紹介を読んだり、ネットで検索したり、今読んでいるページ以外に、いろいろなところへジャンプします。

そして読者が読みたい「冬の本」がまとめられる。そんな1冊です。

もっとも、これが私にとっては積ん読を増やす「悪魔の書」ともいえ、私の読みたい本はまた一気に増えてしまうのでした。

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ABOUTこの記事をかいた人

えむ

V系でプロのドラマーとして10年間活動後、引退しました。 過去の経験を活かし、バンドマンへのアドバイス記事を書いています。 現在はサラリーマンとして勤務する傍ら、古本屋めぐりとホラー漫画の収集に凝っています。このブログでは藤子不二雄(A)、伊藤潤二、呪みちるをはじめとして私が愛する漫画作品を紹介します。