『冬の本』(夏葉社)を読んで冬にあう本を探そう【おすすめ】

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『冬の本』おすすめ
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冬の寒さにピッタリな『冬の本』を読んだ。
その冬の本のタイトルを書けと言われそうだが、『冬の本』というタイトルなのだ。

冬に読む『冬の本』って、趣きのあるタイトルだ。

今回は私が読んだ『冬の本』を紹介したいと思う。

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『冬の本』ってどんな本?

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『冬の本』は2012年に夏葉社から出版された、冬の本を辿るエッセイ集。
84人もの著者が自分の「冬の本」についてのエッセイを綴っている。

一般にも馴染みが深い著者は、いがらしみきお、角田光代、北村薫、久住昌之、曽我部恵一、能町みね子、穂村弘、前野健太、又吉直樹、町田康、山崎ナオコーラあたりだろうか。

他にも、作家、写真家、本屋店主なども筆を執っている。

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『冬の本』との出会い

ある寒い日に西荻窪のモンガ堂さんにお邪魔した。

その時、私におすすめの1冊を教えてくださいと無茶を言って、紹介して頂いたのが『冬の本』だ。

この季節に合うし、多くの著者が本の事を語っている。
本好きにおすすめの1冊とおっしゃっていたので、早速購入した。

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私が気になった『冬の本』

『冬の本』では著者が「冬の本」を紹介してくれる。
そのなかでも、私が気になった「冬の本」をピックアップしたい。

スティーヴン・ミルハウザー『雪人間』

スティーヴン・ミルハウザー『雪人間』は石川美南さんの『雪人間(できそこないVer.)』で紹介されている。

精緻に紡がれるミルハウザーの言葉は、まさに雪人間のような妖しさでひたひたと迫ってくる。

『冬の本』p.29 「雪人間(できそこないVer.)」石川美南 より引用

石川さんは、雪かきの最中にスティーヴン・ミルハウザー『雪人間』を思い出したのだそう。
だが私の心はこの1文の虜になりました。

ミルハウザーの文章は整っていながらも、妖しいのか。

その妖しさを体験せずにはいられない私は、早速ミルハウザーの著作を探しはじめるのだった。

桜木紫乃『氷平線』

桜木紫乃『氷平線』は井上理津子さんの『極寒の地での不条理な関係に引き込まれる』で紹介されいる。

北海道で訳ありな生活をする女と、エリートになり北海道に戻ってきた男の物語である『氷平線』

井上さんは厳寒ならではの作品としており、キレイなロマンスとはいかない寒く黒々しい作品のようで、気になった。

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ローベルト・ヴァルザー『雪が降る』

ローベルト・ヴァルザー『雪が降る』は越川道夫さんの『真っ白な。』で紹介されている。

本を読んでいて、それは必ずしも本でなくても音楽でも絵画でもいいのだが、身体も精神も「しん」とした状態になってしまうことがある。

『冬の本』p.74 「真っ白な。」越川道夫 より引用

この「しん」とした状態。

深夜、何も音がしない空間で本を読んでいると、その世界にのめり込んでいて、ふと離れると「しん」としている。私もそんなタイミングがよくある。

私はこの状態が好きで、別の世界(ここで言うなら本の世界)とつながれたような気持ちになる。

越川さんが「しん」とした状態になりたい時に読む作品が、ローベルト・ヴァルザー『雪が降る』だそう。
他の人が「しん」となる作品を私も読みたくなった。

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ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』

ジャン・コクトー『恐るべき子供たち』は平田俊子さんの『危険な白』で紹介されている。

平田さんは家族の嫌な思い出から『恐るべき子供たち』を紹介しているのだが、生と死に憧れる中学生にとって家族団らんの思い出は不要だと思っていたそうだ。

私の中学時代も同じく、厨二病全開で生きていたので、平田さんの気持ちがよく分かる。
(私は今も厨二病かもしれないが……)

そんな厨二病に読むべき『恐るべき子供たち』は、私も読むべきなのではないかと思ってしまった。

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佐々木丸美『崖の館』

佐々木丸美『崖の館』は穂村弘さんの『少女の頭の中に閉じ込められる』で紹介されています。

犯人の意外性と共に動機の異様さに惹かれた。現実的には有り得ない、けれど永遠の思春期を生きる少女の頭の中ではこれ以上なくリアルな真相だ。

『冬の本』p.141「少女の頭の中に閉じ込められる」穂村弘より引用

ミステリー好きの端くれである私を刺激するには充分なほど。
ここまで言われたら読まずにはいられない!

穂村さんはミステリーを読むイメージがなかったので、この作品紹介は意外だった。

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私が気になった『冬の本』・番外編

ブラジル最大の日本語図書館

本の紹介ではないが、気になった事を少々。

淺野卓夫さんの『霧のなかの図書館で』のページでブラジルの日本語図書館について記載があった。

過去の移民の歴史から図書館ぐらいはあると思っていたが、それが蔵書7万冊を超えるほどの図書館だとは思っていなかった。

ちょっと調べてみるとブラジル・サンパウロには2つの日本語図書館があるらしい。

  • サンパウロ日本文化センター図書館
  • 日本語図書館(ピニャール青年図書館)

【参考】
漫画も5万冊以上 ブラジル最大の日本語図書館ーサンパウロ新聞 (リンク切れ)

遠いブラジルの地にも日本の本がしっかりと根を生やしている。そういった意外な情報にも触れられる『冬の本』だった。

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『冬の本』=悪魔の書

『冬の本』は一気読みには向かない本だ。1ページめくるたびに新たな本が紹介され、その本の作者や作品を調べてしまうから。

私の無知ゆえに紹介者を知らないこともあり、後ろの著者紹介を読んだり、ネットで検索したり、今読んでいるページ以外にもいろいろなところへジャンプしてしまう。

紹介文が魅力的であるほど、積ん読を増やしてしまう「悪魔の書」とも言える『冬の本』
私の読みたい本はまた一気に増えてしまうだった。

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えむ

えむ

V系でプロのドラマーとして10年間活動後に引退。
過去の経験を活かし、バンドマンへのアドバイス記事を書いている。

現在はサラリーマンとして勤務する傍ら、古本屋めぐりとホラー漫画の収集に凝っている。このブログでは藤子不二雄(A)、伊藤潤二、呪みちるをはじめとして私が愛する漫画作品を紹介している。

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